ディズニー作品の多くは「是非善悪」を題材にしたミュージカルストーリーやアクションを想像しますが、静かな雰囲気なのに重厚なテーマを題材にした作品も数多く取り上げられています。
今回紹介する「ダンボ」もそのひとつで、今の世の中に見られるさまざまな争いのタネを上手くミックスし、道徳教育に役立つアドバイスも乗せている良作となっています。
また、ネットでは「ピンクエレファントの恐怖」でも有名ですよね(´Д`;)。
筆者はあのシーン大好きだったのですが、多くの場合トラウマシーンとして挙げられることのほうがあるため、ただのアニメーションとしてだけ見ると痛い目を見る・・・かもしれません^^;。
今回は、そんなディズニー作品「ダンボ」を、この記事だけで概要をまるっと理解できるようご説明していきたいと思います。
ただ、この作品に限っては、この記事で興味をもたれたらぜひ本編もご覧になってみてください。
「ダンボ」ストーリー紹介
この項目では、何度も申し上げるとおりネタバレ要素を多く含みます。
そういった要素が苦手な方はブラウザバックをおすすめします!
コウノトリが連れてきた「ダンボ」
画像参照:ディズニー公式サイトより
舞台となるのは、アメリカの大地を駆け巡る巨大なサーカス団の動物・・・その中の「ゾウ」が主役です。
この世界では、大勢のコウノトリが一定の時期に様々な動物たちのもとへ赤ちゃんを届けます。
やってきた赤ちゃんを迎え入れる嬉しそうな動物たちの横顔を見ながら、一匹のゾウも自分の赤ちゃんを待っています。
彼女はジャンボ、サーカスのゾウの一匹で、まだ自分のもとに赤ちゃんが来ないことを日々嘆いています。
おまけにサーカスの一員である他のゾウは誰もが曲者ぞろい。
メイトリアーク、キャティ、ギグルズ、プリシーなどのゾウはどれも嫁入り前のおばさんゾウですが、日々あれこれ愚痴をこぼし、口から出るのは不満ばかり。
そんな中で赤ちゃんを待っていたジャンボですが、ついにサーカス団の出発日になり、悲嘆に暮れながら列車に乗り込みます。
それと同じ頃、重さ故に後れを取ってしまっていたコウノトリが、とうとうジャンボの赤ちゃんを連れて列車に駆けつけました。
画像参照:ディズニー公式サイトより
「ジャンボ・ジュニア」と名付けた子供をついに授かり、途中ちょっとしたトラブルがあったもののついに可愛らしい子供がジャンボのもとにやってきたのです。
しかし、この子には他のゾウと違うところがありました・・・耳がかなり大きいのです。
最初こそは可愛がっていた他のゾウたちも、その耳の大きさを徐々に馬鹿にするようになっていきました。
その挙句、ジャンボが付けた名前ではなく大きい耳をあらわす「ダンボ」というあだ名をわざわざ付けて呼ぶようになり、蔑み具合はエスカレートしていきます。
でもジャンボだけは、自分の可愛い赤ちゃんをしっかり守るためにお話を強制シャットアウトしました。
ここに扉があるじゃろ?
( ^ω^)
⊃ ⊂
画像参照:ディズニー公式サイトより
これを
( ^ω^)
⊃) (⊂
画像参照:ディズニー公式サイトより
こうじゃっ
( ^ω^)
≡⊃⊂≡
画像参照:ディズニー公式サイトより
その日から、ジャンボは自分の子供を大切に守る「お母さん」になったのです。
新しいサーカスの始まり~母と子の別れ
いよいよサーカス団の列車が、新しい土地へ到着します。
動物たちは(一部を除き)人間と協力し合って、サーカスのテント設営に勤しみます。
外は大荒れの天気ですが、それでもなんのその、荷物運びからテント張りまでをすべてこなしてみせます。
生まれたてのダンボも、ジャンボと行動を共にしながら、最初こそは失敗もしたものの少しずつ仕事をこなせるようになっていきました。
画像参照:ディズニー公式サイトより
そして、ついにサーカスのテントが完成し、翌日からサーカスの上演やパレードが開始します。
多くの人々で賑わうパレードの道なりですが、そんな中でダンボはジャンボのしっぽから鼻を離してしまい、耳に躓いて泥だらけに。
パレード後にジャンボがダンボの体をきれいに洗い、親子で有意義な時間を過ごしていました。
画像参照:ディズニー公式サイトより
ところが、サーカスの見物にやってきた子供のひとりが過剰にダンボを刺激してきたため、ジャンボは一度ダンボを後ろへ隠そうとします。
しかしいたずら心に火が付いた子供はそんなダンボを引っ張り出し、耳に息を吹きかけるなどのいたずらを超える行為に出てしまいます。
それをきっかけにジャンボは大憤怒、子供を懲らしめるだけのつもりで捕まえますが、今度はそれをきっかけに大勢の大人が囲んでジャンボを捕まえようとし、さらに大暴れする羽目に。
画像参照:ディズニー公式サイトより
ダンボも引き離され、発狂してしまったジャンボはとうとう団長を掴んで投げ飛ばしてしまい、檻の中に閉じ込められてしまいます。
ティモシーの発案と、チャンスをつかむ初舞台
母親はいなくなり、その話をネタに大笑いする他のゾウたちからも冷たくあしらわれ、行き場を失ってしまったダンボ。
そんな姿を傍目にしても、未だジャンボへの批判やダンボへの蔑みの言葉を止めようとしません。
そんな言葉を横で聞いていた、ネズミのサーカス団員・ティモシーは少しずつゾウたちへのダンボに対する態度にイライラを募らせていました。
とうとう、ダンボが近づこうとした時に場を縮めて近づけないようにする・・・いわゆる仲間はずれにした場面を目撃してしまい、頭にきたティモシーは場の中へ。
画像参照:ディズニー公式サイトより
それまでピッタリくっついていたゾウたちは一斉に散り散りになり、キャーキャー言いながらあちこちに逃げて行きます。
(昔のビデオでは未公開シーンとなっていましたが、最近のディスクではこの部分が描写されたシーンが追加されています。ゾウたちはネズミが出ると、鼻にネズミが詰まって死んでしまうから鼻を隠すという言い伝えがあるそうです。この点について詳しい描写は、2010年以降に発売・レンタル開始された作品をご覧下さい)
役目を果たしたティモシーはダンボのもとへ駆け寄り、ダンボのお母さんを一緒に探すという話題に踏み切り、ダンボを藁の山からおびき出すことに成功します。
ティモシーは元々有名になりたいと考えており、自分と一緒に一躍有名になればお母さんと会うこともできると考えていました。
その時、団長がゾウたちのタワーを作り、その一番上にゾウが飛び乗ってクライマックスを迎えるという、なんとも無茶な工程の演目を考えていることを知ります。
画像参照:ディズニー公式サイトより
一縷の望みを託し、ティモシーはアイデアの神様(?)になりきって上手く団長を手引きし、ジャンプするゾウをダンボに仕立て上げ、その段取りもすべて思いのままに伝えます。
それを自分のアイデアだと勘違いしたものの、団長の手により翌日、その夢が現実のものとなります。
七匹のゾウがピラミッドを作り、とうとうダンボが飛び立つ時間が来ました。
画像参照:ディズニー公式サイトより
ティモシーの提案で長い耳を縛り上げ送り出しますが・・・途中で耳が解けてしまい、ジャンプ台で飛距離が伸びず、ピラミッドに大衝突。
画像参照:ディズニー公式サイトより
ピラミッドは大崩落し、ゾウたちは吹き飛ばされテントはバラバラ、サーカスもめちゃくちゃになってしまいました・・・。
ゾウたちは大怪我を負ってしまう羽目になり、サーカス団は別の土地への移動を余儀なくされ、事の発端としてダンボはサーカス団の【ピエロ(笑い者)】として働かされることになってしまったのです。
母親との再会~ピンクエレファント(震え声)
ダンボがピエロの一員として表舞台に立って以降、演出そのものが徐々に過激なものになっていき、観客もそのあおりを受けて大評判になっていきました。
当初とは違う形でスターになったダンボでしたが、周りから笑い者にされるだけの日々を送り続けるダンボにとってはもはやショーは苦痛でしかなく、心も体もズタズタに。
画像参照:ディズニー公式サイトより
そんなダンボをみたティモシーは、引き離されていた母親と再会させることにします。
母親は、サーカスから少し離れた小さな車の中に、「危険なゾウ」という看板をぶら下げられたまま閉じ込められていました。
我が子の声と、健気に母親を探す鼻を見て、足枷の届く範囲から我が子に触れます。
そして人間によって失われた親子としての時間を、僅かながらに取り戻していきます。
周囲には、他の動物たちもダンボとジャンボのように、親子で寄り添って休んでいます。
それでもジャンボはまだ囚われの身、長時間そこに滞在することはできません。
愛おしい時間を惜しみつつ、ティモシーもダンボを連れて帰ることにします。
いつかまた、親子で暮らせる日々が訪れると信じて・・・。
画像参照:ディズニー公式サイトより
その一方で、ピエロ団員たちはダンボの行う演出をさらに過剰なものにし、自分たちの給料を引き上げようと画策します。
そして団長へ話を持っていこうとした時、ひとりの団員が机に体をぶつけてしまい、その拍子に水桶の中にお酒が入ったままのビンが落ちてしまいます。
そうとも知らずに、泣きしゃっくりが止まらないダンボに水を飲ませてしまったティモシー、さらにティモシーもその水桶に落ちてしまい、二人は完全な酔っぱらいになってしまいます・・・。
その後軽く遊んだふたりは同じ幻覚を見るようになります・・・ピンク色のゾウがあちこちから出てきて、踊ったり歌ったり、飛んだり跳ねたりして楽しそうにしている「ピンクエレファント」です。
画像参照:ディズニー公式サイトより
徐々に収拾がつかなくなっていき、最終的にはどのシーンで意識を失ったかもわからないくらいのところで眠りにつきました・・・どこで寝ているのかも知らずに。