1937年、世界中に大きな衝撃が与えられました。
それまで制作不可能と言われ続けてきたフルカラー長編映画が公開されたのです。
世界初となるその偉業を成し遂げたのは、ウォルト・ディズニー制作「白雪姫」でした。
今や名前を知らない人はいないとも言えるほどの名作になっているこちらの作品ですが、なかなか見る機会も少なく、仲間内の話題に上ったりしても会話には入れなかったり、ディズニーランドへ行くときにキャラクターを見てもよくわからなかったりしますよね・・・。
そこで今回は、この記事を読むだけで「白雪姫」の世界がわかるようにネタバレ盛りだくさんで説明していきたいと思います。
作品を見る時間がない方も、ちょこっと復習したいという方も、ぜひこの記事を参考にしてディズニーライフを送ってください!
「白雪姫」ストーリー紹介
この項目では、何度も申し上げるとおりネタバレ要素を多く含みます。
そういった要素が苦手な方はブラウザバックをおすすめします!
白雪姫誕生~女王の嫉妬の行方
画像参照:ディズニー公式サイトより
昔々、とある王国のお城に、白雪姫という美しい12歳の女の子が暮らしていました。
白雪姫は、継母でもある女王から召使同然の扱いを受けており、洋服はボロボロで日々お城の掃除をして暮らしていました。
その一方で、女王は自身の美しさを過剰に過信しており、お城にかけられている魔法の鏡に対し「されば魔法の鏡よ、この世で最高に美しい女は?」という質問に対し自分であると答えられることに非常な満足感を得ていました。
しかしある日、魔法の鏡は白雪姫こそが若さと美しさを兼ね備えていることを見抜き、それを女王に正直に伝えてしまいます。
おまけに女王は、白雪姫の歌声と佇まいに恋した王子の姿を見てしまい、さらに嫉妬の上昇率がスピードアップ。
とうとう女王は猟師に「森で花を摘ませ、人気(ひとけ)がないのを見澄まし、油断した白雪姫を殺せ」との指示を出してしまいます。
それでも猟師は白雪姫を殺すことができず、とうとう寸出のところで自身の行動を抑え、白雪姫に二度と帰らないよう忠告し逃がします。
ここから、白雪姫の必死の逃亡が始まるのです・・・。
七人の小人との出会い
画像参照:ディズニー公式サイトより
初めて一人で森の中をさまよう白雪姫にとって、森の世界はどれもこれも凶悪なものに見えていき、とうとう森の中で恐怖に怯え、倒れ込んでしまいます。
ですが、そこはさすがディズニープリンセスの貫禄(違。
森の仲間たちも白雪姫を心配し、彼女を森の奥にある小さな家に案内します。
そこは生活感こそあるものの、ほとんど掘っ立て小屋のような荒れ退んだ状態になっていました。
白雪姫は、きっとここで住んでいるのは親を亡くした子供なのだと解釈し、掃除・洗濯・料理をテキパキと片付けていきます。
全ての家事を終えた白雪姫は、2階の寝室を見つけるとそのまま疲れに任せて眠り込んでしまいます。
一方その頃、この家の持ち主である7人の小人たちが、鉱山での仕事を終えて家に戻ってくると、綺麗になった内部を見て愕然とします。
ここで、7人の名前を一度おさらいしておきましょう!
- ドック/先生(Doc)
- グランピー/おこりんぼ(Grumpy)
- ハッピー/ごきげん(Happy)
- スリーピー/ねぼすけ(Sleepy)
- バッシュフル/照れすけ(Bashful)
- スニージー/くしゃみ(Sneezy)
- ドーピー/おとぼけ(Dopey)
白雪姫と対面した7人は、家事全般を任せることを条件に家に住まわせることにしその日の夜は、白雪姫との出会いを祝う宴で大盛り上がり。
そして次の日から、いよいよ家で白雪姫が一人で留守番することになります。
女王の魔の手が迫ることを心配しつつ「絶対誰も家に入れちゃいけないよ」という先生の忠告を胸に刻み、白雪姫の新しい生活が始まります。
魔法の薬~毒りんごの呪い
画像参照:ディズニー公式サイトより
その一方で、女王は猟師が証拠として持ってきた心臓が豚のものであることを知りご立腹。
とうとう白雪姫を殺さなければ気が済まなくなってしまいました。
地下にある女王の部屋には、怪しい薬や本がぎっしり残されており、ここで女王は自身を醜い老婆に変身させる薬を調合します。
ミイラの粉、夜に似合う黒の衣装、魔女の笑い声、恐怖の叫びをもたらす白い髪、そして地獄の憎しみを込めた風と雷・・・出来上がった薬を飲んだ女王は、完全にその面影を消し去った物売りの老婆へと姿を変えてしまいました。
そして白雪姫を殺す最大の武器として、赤々と美しい色を映えさせる、誰もが食べたくなるような色に仕立てた「毒リンゴ」を作り上げます。
この毒りんごは、一口かじればそのまま目を閉じ永遠に眠り、そのまま目覚めることはないほど強力なもの。
女王は他のリンゴと一緒にかごに詰め込み、白雪姫のもとへ向かいます。
ただ一つ「愛する者のキスで目が覚める」ことを忘れて・・・。
迫る魔の手~女王の最期
画像参照:ディズニー公式サイトより
言いつけを守り、家の外に出ずいちごのパイをみんなのために必死に作る白雪姫。
そこへ、自力でボートを漕ぎ、谷や山を越えてやってきた女王が訪れます。
自力すげぇΣ(゚д゚lll)
女王の企みを直感で感じ取った動物たちが応戦しますが、心優しい白雪姫に漬け込む形で女王は態度を変え、とうとう白雪姫は家の中に女王を入れてしまいます。
危険を察知した動物たちは7人の小人を呼びに行きますが、その時間の間にも女王は白雪姫を言いくるめていきます。
「一口かじればどんな願いでも叶う、私にはあんたが叶えたい願いがあるのを知っている」とどんどん唆し、とうとう白雪姫自身も王子と結ばれることを願って、毒リンゴをかじってしまいます。
そして・・・血は氷のように凍てつき・・・眠るように倒れこみ・・・とうとうその場に倒れこんでしまいました。
国一番の美人に戻ったと喜ぶ女王ですが、戻ってきた小人たちがそれを許しません。
山のてっぺんまで逃げる女王ですが、とうとう断崖絶壁にたどり着き、動く岩に棒をかけて小人たちの方向へ落とそうと試みます。
しかし、とうとう悪に対する裁きが下されます。
突如の落雷によって女王は崖の底に落ちていき、落とそうとしていた岩山に潰されるという無残な死に方をしました。
誰もが願ったハッピーエンド
画像参照:ディズニー公式サイトより
どんなに願っても、白雪姫は二度と目を覚ますことはありません。
ひとりにしたこと、ちゃんと鍵をかけなかったこと、素直にお礼を言えなかったこと・・・どんなに悔やんでも後の祭り、森中は悲しさで満たされました。
小人たちは、白雪姫を土に埋めると悲しみが強まると感じ、彼女をガラスの柩に安置し、誰も片時も傍を離れようとすることはありませんでした。
そして幾許かの時が流れ、白雪姫の噂を聞きつけたひとりの男性がガラスの柩の元へ向かいます。
そう、あの日白雪姫と両思いになったあの王子様だったのです。
いつの日か王子様が現れる・・・その言葉のとおり、彼の優しい口づけて呪いは解け、長い眠りから目を覚ますのです。
そして白雪姫は、生き返ったことと願っていた王子様との再会が叶ったこと、両方をお祝いしてくれた小人たちに感謝と別れを告げ、お城へと戻っていきます。
新たなこの国の国王と女王として・・・そして愛する者との生活のため・・・二人が最終的にどうなったかは、言わなくてもわかりますよね(´∀`)。
ここを注目!「白雪姫」をもっと楽しむポイント
現代の作品に劣ることのない、美麗作画の数々
画像参照:ディズニー公式サイトより
ファンの方ならきっとこの部分、すごく良くわかると思います。
この作品は1937年の作品でありながら、当時では最高技術と言われた数々の手作業作画によって生み出された作品なんです。
人の動きを忠実に再現するため、多くのイラストレーターが踊るひとりの女性を様々な箇所からスケッチしたり、それらのラフを全部集めてストーリーボードを作ったりという、今のアニメ界では当たり前のことでもしっかり忠実に行われていたんです。
そして出来上がったのが、不自然さのない活き活きとした様々なキャラクターたちが織り成す「白雪姫」の世界。
まだ見たことのない方なら、きっと一度見るだけでその美しさに息を呑むことでしょう。
没になったけどぜひ聞いて!未公開ミュージカルシーン
どんな作品でも、時間や物語の展開によって不必要なシーンがカットされることありますよね。
泣く泣く製作者が削ったシーンの中には、そうしたことを惜しむような作品がいっぱいあるんです。
例えば、「美女と野獣」も公開当時は削られた「人間に戻りたい」のミュージカルシーンは、現在販売されているDVDやBlu-rayには必ず収められる程の人気ぶりを見せました。
白雪姫の場合、小人たちの食事のシーンでリズミカルにスープをすする軽快な音楽が楽しい「ミュージック・イン・ユア・スープ」(没理由:ウォルトが内容が下品だ、と述べたため)や、王子が白雪姫と出会った直後の浮かれている場面を描いたシーン(没理由:王子のイメージが削がれるため)なども魅力的です。
どちらも最新ディスクに特典として収められていますので、気になった方は是非ご覧になってみてください!