恐怖の叫び声が轟く「ホテルハイタワー」。
多くのゲストが一度は足を運び入れ、そのまま恐怖に身を任せる楽しみを見つけた人、恐怖への道を歩むことを辞めた人・・・そして恐怖に囚われ戻れなくなった人・・・様々なゲストが生まれました。
そして年に一度、ホテルのエレベーターの様子がおかしくなってしまう時期があるのですが、今年からはこれまで以上に異様な光景を目にすることができるようですよ?
今回は、2019年1月7日~3月20日の期間、さらに恐怖心を煽る要素が追加された最恐アトラクションイベント「タワー・オブ・テラー”アンリミテッド”」について紹介していきたいと思います!
タワー・オブ・テラーとは?
まずはタワー・オブ・テラーの背景につながるストーリーをしっかりチェックしておきましょう!
これを知っているか知っていないかで、前説を楽しめる割合が大きく変わってきます・・・いや、怖さの割合かもしれません^^;。
とあるオーナーがパーティーで見せた「呪いの偶像」
1899年12月31日、とある会場で華々しい年越しパーティーが開催されていました。
場所はハイタワー三世というオーナーが建設した巨大なホテル、ホテルハイタワーです。
彼は世界中のありとあらゆる珍しいものを集めては、それを部屋や屋敷に飾って多くの人びとに見せびらかし、優越感に浸ることをよしとしていました。
その日のパーティーでは、特にハイタワー三世が気に入ったというひとつの偶像が飾られたのでした。
それは、コンゴ流域に住まうムトゥンドゥ族たちが持っていた像「シリキ・ウトゥンドゥ」と呼ばれる像で、彼らはそれを「呪いの偶像」と呼び、忌み嫌っていたのです(正しくは嘘をついてハイタワー三世に押し付けただけだったのですが・・・)。
記者がそのことについてハイタワー三世に質問すると、彼は「はっ、呪いの偶像だと?馬鹿馬鹿しい!」とあざ笑い、呪いの存在を拒否してしまいます。
パーティーは続きましたが、彼は疲れから早めに休むと告げ、最上階にある自室へと向かいます・・・シリキ・ウトゥンドゥの像を持ちながら。
シリキ・ウトゥンドゥの怒りを買ったハイタワー三世
彼は自室へ向かうエレベーターに乗り込むと、落ち着くために一服・・・そんな軽い気持ちでタバコを吸い、持っていた像に吸殻を押し当てます。
それはまさに午前0時ちょうど・・・年を越した瞬間、ホテルハイタワーは全ての部屋が停電してしまいます。
そしてハイタワー三世を乗せたエレベーターは突如暴走を始め、緑の光に包まれながら彼のものと思われる悲鳴と共に最下階まで降下してしまうのです。
ハイタワー三世の身を案じた多くの人々がエレベーターへ近づきますが・・・扉が開くと、そこには人の姿はありませんでした。
ただ2つ、彼が身につけていた帽子と、シリキ・ウトゥンドゥの像だけが密室に取り残されただけなのでした・・・。
この事件の後、多くのニューヨーク市民は彼の失踪についてのいきさつを知ることとなり、彼が建てたホテルハイタワー後に「恐怖のホテル(タワー・オブ・テラー)」と呼ばれるようになり、誰も近寄らなくなってしまったのでした・・・。
掘り返された歴史、繰り返される悪夢
それから数年の時が流れ、物語は1912年に進んでいきます。
ホテルは事件があってからずっと閉鎖されてきましたが、ある日突然ニューヨーク市保存協会が「ホテルハイタワーは建築物の歴史的価値が高い」という理由から改修工事を行います。
改修工事の背景には建物を守るためにひとりの女性が動いた・・・そんな話が実しやかに噂されていますが、その真実を知るのは当人たちだけのお話。
無事に改修工事も終わり、その内部を同協会主催によるツアーによってお披露目することになりました。
ゲストはツアーに参加したお客様として、内部の様々な収集品の数々をツアーコンダクターの説明を元に楽しむことになります。
もちろんツアーの目玉は、失踪を遂げたハイタワー三世の帽子とともに残された「シリキ・ウトゥンドゥの像」。
しかし、まだ呪いは解かれていなかったのです・・・それを知らずい業務エレベーターで最上階へと向かう多くのツアー客たち。
悲鳴が轟く最恐のツアーが、これから始まろうとしていたのでした・・・。
普段と何が違う?通常時と”アンリミテッド”の違いを大調査!
普段から上下が激しいアトラクションですので、正直これ以上恐ろしさを出さなくてもいいんじゃないかなぁ・・・と思うのですが、やはり上には上があるもので、それを試したいゲストがいるのも事実^^;。
というわけで、期間中はより怖さが増していったタワー・オブ・テラーに乗る事になるのですが、普段乗ったことがない人にとっては「何が違うの?」「どう怖さが増したの?」と感じるのが普通です。
ざっくりとした説明になってしまいますが・・・簡単なネタバレをここで紹介したいと思います。
動きの異なる3つのパターンを搭載したエレベーターが稼働
最初にお伝えするべきなのは・・・今回、過去のイベントのような新しい動きがあるわけではないんです。
というのも、過去に開催された「レベル13」及び「レベル13″シャドウ・オブ・シリキ”」の内容を、それぞれ別々のツアーに分けて稼働させている・・・ざっくり言うと「それだけ」なんです!
ですので、過去以上にグワングワン動いて恐怖心を煽る!というものではなく、ツアー毎に違う恐怖を体感するという違いを楽しむイベントのような感じですね。
ちなみに、自分が1月末に向かった際には通常稼働しているエレベーターに乗ることができましたので、恐怖心はもういらない!という方は通常の稼働をしているエレベーターを選んだほうがいいかもしれませんね^^;。
いや・・・筆者はもうレベル13の時、
「死ぬ!!!ダメもう死ぬ!!!絶対死ぬ!!!ヤダもう死ぬ!!!」
といって両側にいた友人の腕を掴み、ギャーギャー騒いでいたらしいです・・・記憶にないのですが(;´Д`)(皆さんは嫌がってる人を無理強いして引きずらないようにしましょうね(゚Д゚) )。
動くパターンを覚えて、事象に備えよう!
どんなに絶叫系が得意な人でも、これは結構きつく感じるかもしれません^^;。
ですので、皆さんが鏡に向かって手を振り、今生との別れをした後の動きをしっかり覚えておきましょう。
これまでのイベント、並びに当アトラクションの本来の動き、そしてそれに該当するツアーは下記のとおりです。
(筆者が自分が乗れなかった方に乗った友人に聞いて作った表ですので、実際の内容と違いがあるかもしれません)
ツアーA:Level13時の内容
こちらは、2012~2014年に開催された「タワー・オブ・テラー Level13」の時の動きと一緒です。
通常時には点灯しない赤いランプが点灯し、より緊迫感を演出しています。
落下はハイタワー三世が呪いを受け、シリキ・ウトゥンドゥがこちらを向いた直後に上昇→急降下、その後扉が閉まった状態で上昇と降下を繰り返し、最後は最上階の窓からディズニーシーを眺めて急降下します。
合計4回落下し、タイミングもやや不規則、さらにエレベーターのワイヤーが切れる音がますます恐怖心を煽り、通常より心拍数が爆上がりする内容です。
ツアーB:Level13”シャドウ・オブ・シリキ”時の内容
こちらは、2015年~2018年に開催された「タワー・オブ・テラー Level13”シャドウ・オブ・シリキ”」の時の動きと一緒です。
Level13に加え、上昇と降下する回数が増やされ、なにより怖く感じたのは追加で演出が施されたシリキ・ウトゥンドゥのワイヤー切断シーン。
このイベントの内容では、主に「シリキ・ウトゥンドゥがエレベーターを操作している」という趣旨を強く押した演出が多く、像の顔がアップになることが多くて、落ちることより像の顔を見る怖さの方が増すそうです(筆者は未体験・・・ヒッ)。
ツアーC:通常時の内容
こちらは、普段から私たちが楽しんでいる「タワー・オブ・テラー」そのものですので、普段と変わらないアトラクションが楽しめます。
ハイタワー三世がシリキ・ウトゥンドゥの呪いを受けたあと、鏡の間で今生との別れをし、上昇→降下→再上昇→再降下、という風になっています。
A・Bを体験しているとちょっと物足りなく感じてしまいますが、これ以上に安心できるアトラクションはないでしょ?(@_@;)。